舞台人の心意気
舞台の仕事を通じて得た経験や技術者としての心掛け(礼・節・粋)、よりよい結果のために努力を惜しまず目標に向かってやり遂げようとする気構え、 言い換えれば「裏方の魂」とも言うべきものを、この言葉に込めています。
一つの舞台を作り上げる上で生じる様々な困難に対峙したとき、わたしたちは常に「舞台人の心意気」をもって最善に向かって努力します。
社員が語る舞台への思い
表現者の創造と観客の感動をつなぐためPACの社員は日々研鑽しています。
その拠り所になっているのが「舞台人の心意気」という言葉です。
誰かにとってのハレの日を全力で成功させるために
現場に入る際のマインドセット
この「舞台人心意気」とは、礼儀を重んじること、節度を弁えていること、粋(混じりっけのない様)であることです。加えて、よりよい結果のために努力を惜しまず、目標に向かってやり遂げようとする気構えも含まれます。PACの社員が現場に立つとき、一人ひとりがこうした心掛けと気構えを心の中に置いています。
もしかしたら、その表現者にとっては一生に一度のハレの舞台かもしれない。 もしかしたら、その観客にとっては一年に一度のハレの日かもしれない。
そう考えることができたなら、どんな些細なことも疎かにできません。ミスなく終演を迎えることはもちろん、どれだけ納得して舞台で演じられるのかをイメージを膨らませ、裏方としてサポートに徹します。
PACの社員は表現者と観客の間に立っているからこそ、舞台上の熱量が客席を熱くすることを知っています。舞台と客席の温度が一体になる瞬間を感じられること。それがこの仕事の醍醐味の一つです。
一人ひとりが違っていい

実はこの「舞台人の心意気」は、誰もが同じものを持っているわけではありません。照明さんには照明さんの、舞台さんには舞台さんの、音響さんには音響さんの心意気があります。若手とベテランの心意気も違っていて当たり前なのです。
なぜなら、現場で学んだこと、成功体験、失敗の記憶は一人ひとり違うからです。それらを振り返り、自分がどうなりたいかを考え、次の現場でお客様に何を提供するのかを考えることで、舞台人の心意気は育っていきます。
同じゴールを目指すためのもの

ある舞台監督はこう話します。
「現場によっては、舞台、照明、音響をはじめ、100人のアルバイトが入ることもよくある話。そんな中で、フォークリフトや高所作業車が動きます。ただし事故は起こさないのが、この業界の鉄則です。舞台監督をはじめ、各セクションのチーフは会場全体をくまなく見渡しています。」
「目の前の仕事が大事なのは当たり前です。けれども、PACの仕事のゴールは、舞台やステージを成功させることです。その本質が理解できたときにプロの目が開いていくのだと思います。
舞台というのは、照明、音響、舞台、衣装......いろんな人のものであり、全員のものだと私たちは考えています。事故が起きると舞台は中止。そうならないように気を張り、目を配ります。同じ目標に向かって走るために、もっと質を上げていきたいですね。」
また、ある舞台担当者はこう話します。
「『ありがとう』『また頼むぞ』『いてくれて助かった』『今日の○○よかったよ』という声を聴くことができたとき、『またがんばろう!』『もっと自分を磨こう』と明日の励みになります。」