ガチ袋

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主に大道具さんが腰に下げているアレです。

主に大道具さんが腰に下げているアレです。ガチとは舞台装置などを固定するためのコの字型の鎹(かすがい)のことです。ですが、大道具さんがガチだけを入れているわけではありません。ガチ袋の中身は千差万別で、現場によって変えている人もいるようです。

かわら版用ガチ袋1.jpg

今回は大道具さんの中身を特別に見せてもらいましょう。

かわら版用ガチ中身1.jpg

-中身は、ナグリ・カッターナイフ・小ガチ・メジャー・マジック・釘・ガチ...。

ずいぶん色々なものが入っていますね。

入れるものはどのようにして決めましたか?

大「もともとは他にも入っていましたは、今は必要最低限の使うものだけを持ち歩くようになりました。あまり入れすぎると逆に必要なものが取り出しずらくなるので。」

-なるほど、では入れている道具で、こだわりというか、ここを気にして選んでいるというものはありますか?

大「メジャーですかね。最近では尺メモリが入ったものがあまり売っていないので。世の中的にはやはりミリが主流なので、建築現場か舞台業界しか尺を使わなくなってきたので。」

「あと、小ガチは釘アタマを出す為に使うので大きくないものを選んでいます。大きいと逆に不便なので。」 

「古典の現場ではこれにインパクトドライバーがあれば充分ですね。現場によってはラチェットなどが必要な場合もあるので、つく現場によって中身は入れ替えています。」

-なるほど、需要によって変えているわけですね。

-ありがとうございました。では今回は次に照明さんのガチ袋を見せてもらいましょう。

かわら版用ガチ袋2.jpg     かわら版用ガチ中身2.jpg

またちょっと違ったものが入っていますね。工具類が多いようです。これはなぜ工具が多いのですか?

照「工具は主に灯具の調整で使います。ピンスポットや灯具によっては六角レンチで調整するものがあるので。ニッパーは照明はバインド線で固定をする機会が多いので、バラシの時はバチバチと切っていくので必要です。」

-バインドとガムテも入っているようですが?

照「これは古典の現場とかですとちょこちょこ使うのでいちいち取りに行く手間を省く為です。今回はやっていませんが、ナグリに巻きつけて持っていたりもします。ガムテはこのように折り返して巻いておくとちょっとした時に便利なので持ち歩いています。今日は古典用ですが着く現場によって多少変わります。」

-ありがとうございました。部署によってだいぶ色々なものが入っていましたね。ガチ袋はこれ!という決まりがないので、個人個人が好みで仕事がしやすいように選んで入れているようです。普段は見えない裏方さんのこだわりですね。