介錯棒(竿)について【2】

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→(介錯棒【1】からの続き) 《灯体の回し方》 灯体を回す際、先端のフックを使って、回します。

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→(介錯棒【1】からの続き)

《灯体の回し方》

灯体を回す際、先端のフックを使って、回します。

フック部

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フックの横長の上側を色枠の下側に当ててフックで引っ掛けて回します。

介錯棒の先端のフックを灯体の、横ネジに引っ掛けて回します。

また、色枠の下辺りをフックを横向きにして(灯体に対して直角くらいに当てて)回すこともあります。

上下に関しては、上に向けるのは、灯体の前側(レンズ側)のレンズや、フィルターに当たらない金属部分を押し上げる方法などあります。また、下に向けるのは灯体の後ろ側を押し上げる、または、レンズ側を引き下げるなどの方法を用います。

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細かい点に関しては、各々のやり方があるので、これがスタンドードということはないのですが、うまい人の竿の使い方を見ていると勉強になりますし、参考にして、マネしてやってみて、自分の方法を見つけるのがのが達人への近道かと思います。

私的意見ですが、必要なのは、「どこを、どうすれば、どうなるか」を考えてやってみるのは重要かと思います。また、灯体を動かすのもテコの原理を使うことがありますので、テコの原理は体で理解してると、便利かとは思います。

《介錯棒は日本だけ?》

"介錯棒"は、日本だけでのものでしょうか?

海外だと、ブリッジやローリングタワーだけを使ってシュートしていますが、ヨーロッパ周辺にも、似たような物はあります。先端が2 本ぐらいピョコって出ていて、それを灯体の決まったところに挿しこんで回すだけで、フォーカスも動かすことができるみたいです。(写真)

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《竿の達人》

介錯棒で、灯体の方向に対するシュート以外の操作もしたりします。バンドアの開閉や回転は、締め付け部分がスムーズだと突くぐらいで動きますが、大概がなかなか固く、バンドアの羽ごと叩くようにして、動かしてることが多いです。また、新しいバンドアだと、羽の根元あたりに、回転が楽に出来る出っ張りがあります。ソースフォーとかのアイリスの開閉はなんとか出来るけど、羽の閉めなんかを介錯棒でやる人を見ると、まさに"職人技"!さおの達人"です。

《竿と仮シュート》

その一方で、介錯棒で出来る事も限られるので、仮シュートは、とても重要になってきます。

灯体の方向とかも、ある程度の向きになっていれば、何に対してシュートするか、作業自体も早く進めることができます。また仮シュートをしないと介錯棒で色々動かしているうちに、留めネジが緩んだりして、決めたい方向に決まらなくなって、結果、サスを降ろしてネジを締め直すということも減らすことが出来ます。

ただし、仮シュートの時に、灯体のネジも適度に締めておかないと、介錯棒で振ろうにも硬くて動かなかったり、反対に緩すぎてもダメですし、適度な加減も覚えることも重要になってきます。

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