ムービング操作卓"grandMA2"を学ぶ

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この記事は2016年6月に公開されました。

-PACかわら版をご覧の皆様、こんにちは。

PACでは社外研修、社内研修を随時行っておりますが、今回は三郷機材センターで不定期的に行われている、grandMA2勉強会に焦点をあててみました。

かわら版用MA2.jpg

今回はインタビュー形式の記事にしようという試みで、ITメンバーが参加者の方にインタビューいたしました。今回白羽の矢が立ったのは中堅社員の大迫さんです。突然のインタビューにも係わらず、快く?対応してくださいました。

 

 

-おはようございます。うちに増員の時来てくれた時以来ですね。
その節はお世話になりました。

 

O:おはようございます。先日はお疲れ様でした。

-それでは自己紹介というか、これまでの経歴からお伺いさせてください。


O:PACには2006年入社
入社後は東京国際フォーラムと川口リリアを経て2007年から国立劇場で勤務しています。
国立劇場では主に小劇場でセンター・フロントフォローや調光室でのオペレーターをしていました。
2013年8月から産休に入り、2014年の5月から現場に復帰をしています。
今は主に大劇場で歌舞伎に携わっています

-歌舞伎が主ということですが、今行われている勉強会にはどのような経緯で参加するとこになったんですか?

O:元々私が代行で入っていた国立演芸場にはMA1がサブ卓として置いてあり、今は入れ替えをして2のWINGが置いてあります。
なので割とグランマ自体は触った事のある身近な卓だったのですが
扱い方等をきちんと理解しきれてない部分があったので、今回三郷での講習会があるという話をチーフから聞いて、この機会にきちんと学び、それを国立で活かせたらと思い参加をしました。

-懐かしいです。僕もMA1はかなり勉強しました。独学ですけどね。
ではMA1と2を使っているということで、それぞれの使用感というか大きく違う部分はどこですか?

O:個人的な感想ですが、1に比べて2はビジュアル面や設定など各項目が分かりやすくなったな、と思いました。

かわら版用MA2%202.png   かわら版用MA2%203.png
三郷の方々のように私も使いこなしてるわけではないので何ですが、例えば2の方がエフェクトを作る時も分かりやすく感じました。
また、2ではインポートするだけで様々な便利なマクロを使えるので、そこも一つ変わったところじゃないかなと思います。1はマクロは自分で組まないといけなかったので。
はじめの方は2でstompというマクロでエフェクトを止めていたので、それが1でどうやったらとまるのか分からずに困った、と言う事もありました。

 

-全体的に便利になっているようですね。
ところで、三郷での研修はどんな形で行われるのですか?

O:三郷の研修は基本的に卓が空いている時&教えられる人が居る時に行っています。
人数は大体2〜3人ぐらいずつで、1人一枚使える時もあれば全員で一枚の卓を使う時もあります。
使用機材はMA2フルサイズもしくはWINGを使用しています。
ムービング機材を繋げて実際に明かりを出しながらやる場合や、
卓のみで使い方を学ぶ事もあります。
HOW TO資料的なのはなく、実際に触って動かしながら覚えていくという形を取っています。
オペレーターによって全然使い方やパレットの作り方が違うので、そこもまた勉強になります。

-ケースバイケースなんですね。
ところで操作していくなかで、自分のパレットでこれは外せない的なものとかはありますか?

O:やはり2になってマクロが色々と充実しているので、マクロでしょうか。
stomp系はもちろんですが、手順を一つ一つ踏んでいくと面倒な3色でのエフェクトも
マクロで既存の物があるので、それを使えば数ステップで作る事が出来ます。

-やはりLEDに対応していってるということでしょうか?
日々進化していく機材に対して常に学んでいかなければならないとはいえ、最近の進化は本当に早い気がします。
ところでもう数回勉強会に参加していると言うことですが、今後MA2で現場に出る予定はあるんですか?

O:LED機材も各社様々な特徴のある機材が本当に数多く出ていると感じるとともに、チャンネル数が増えると一般卓での操作が大変になるので
やはりグランマのような卓での操作が良いのではと思います。
今後ですが実際の現場に出るにあたってはまだ未知数の所なので、少なくとも私の口からは容易にイエスとも言い切れません。
ですが折角学んで様々なオペレーターの皆さんから助言を頂いている以上、そこを目標にしています。
また国立劇場には演芸場にWingが入っているので、演芸場でそれを使って催事をやるような事があれば積極的に関わっていきたいと思っています。

 

-将来のムービングオペレーターですね。
期待しています。

O:精進したいと思います。

 

-本日はどうもありがとうございました。

 

O:ありがとうございました。

-今回のインタビューは1児のママとして、また、照明家として活躍中の国立劇場所属、大迫陽子さんでした。

 


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