今回取上げる用語は音声ファイル形式です。
一般的に音声ファイル形式と言っても「何のこと?」となると思いますが、
MP3(エムピースリー)という言葉は家電量販店でも頻繁に使われています。
音声ファイル形式にはMP3以外にもWAVE形式やAAC形式など数えだすと山のようにあり、
技術の進歩により日々増え続けています。
ここでは、舞台技術の音響部が良く扱っている形式を中心に解説したいと思います。
そもそも音声ファイル形式とは?
音をデジタルデータにする場合、可能な限り詳細に変換すると膨大なデータ量になってしまいます。
そこで開発されたのが圧縮技術です。この圧縮技術の細かい部分は割愛しますが、
いずれにしても各形式に対応するメディア機器やアプリケーションソフトが無いと再生することができません。
代表的なMP3
動画ファイル形式で利用される圧縮形式です。
MP3プレーヤーなど、専用の再生端末が販売されるほど一般的に使われています。
主な特徴は一定の音質を保ったまま、データ量を10分の1程度まで抑えることができます。
MP3の場合一般的なCD-Rで音質の設定にもよりますが、300分も録音することができます。
不利な点としてはMP3で録音してしまうと、より良い音質に変換することができません。
また、MP3が対応していないCDデッキでは再生することができないので注意が必要です。
音質重視のWAVE(WAV)方式
Windows標準の音声ファイルフォーマットで、基本的に非圧縮の形式ためファイルサイズが大きくなってしまうことが難点です。
しかし、音質は音楽CDとほぼ同じなため、現場でも使用している形式です。
市販で売っているCD-Rの場合、音楽CDと同じ約80分録音することができます。
WAVと同等、MacのAIFF方式
Apple社が開発した音声ファイルのフォーマットで、上記で説明したWAVE方式とほぼ同じと考えてよいでしょう。
業界的に「音源はAIFFでいいですか?」と聞かれるとPCはMacを使っている人だなということが分かります。
また、市販されているBGM音楽や効果音はAIFF形式やWAV形式のものが多いです。
他にもAACやWMAなどありますが、いずれにしても圧縮されたものが多数です。
大雑把に考えるならば、音質が良いものはWAVやAIFF
長時間録音したい場合はMP3やその他。
このように考えると分かりやすいと思います。
いずれにしても、PACの管理している劇場・ホールに限らず施設の特性に合わせた設定やルールがありますので気になる方は施設などに問い合わせて頂けると良いと思います。
音声ファイル形式には、ビットレートやサンプリング周波数など細かい話がありますが興味のある人でないと頭に「???」しか浮かばなくなってしまうので今回省略させて頂きました。
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