アンプとは何でしょう
まず、アンプとは何でしょうか。
劇場やホールなどで催事を行う際、必ずと言って良いほどマイクを使用すると思います。
そして、マイクの音はスピーカーから拡声されますよね。
音響卓に入力されたマイクの音はオペレーターによってミックスされた後、卓から出力され、アンプに送られます。(細かいことを注釈し始めるときりがない分野ではありますが、実際にはアンプに入る前にプロセッサーという機械を通します)
アンプとは「アンプリファイア」の略で、増幅器のことです。
つまり、スピーカーから、客席に十分聞こえるくらい大きな音を出すためにアンプがあるのです。
大規模なホールともなれば、プロセニアムスピーカーだけでも何発ものスピーカーを使用しているため、アンプもその分台数が必要となります。
アンプ室の設置場所
このように多くのアンプを並べるために、スペース的な要因や、排熱・騒音などの問題もありますが、アンプ室は音響室とは別の場所に設置されていることが多いです。
アンプ室の位置関係はホールにより異なりますが、"すのこ"と同じレベルの何フロアも上の階にあったり、近い所では隣の部屋ということもあります。
音響室からアンプ室まで距離のあるホールでは、トラブルがあった時以外は日常的にアンプ室まで電源等を入れに行く必要はありません。
アンプの電源は音響室からリモートで入れられるようになっていますし、どのスピーカーを鳴らすかはスピーカースイッチで選択出来るようになっています。
ホールシステムのデジタル化
最近では音響システムのデジタル化が進み、DANTEのようなデジタルネットワークを使い音響室とアンプ室を繋ぐホールが出てきています。
その中でも、プロセッサーとしてデジタルミキシングエンジンのDMEを経由させ、音響卓とアンプをデジタルネットワークで繋げている所が多いように思います。
DANTEに関しては今後ふれる機会があればご説明したいと思いますが、ご興味のある方はこちらもご覧ください。
ヤマハプロオーディオ Danteネットワーク設計ガイド
http://www.yamahaproaudio.com/japan/ja/training_support/selftraining/dante_guide/introduction/index.jsp
当記事の写真は"森のホール21"にて撮影致しました。
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