山台(やまだい)

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舞台で使用される大道具の中で、代表的な「山台」(やまだい)について解説します。

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舞台で使用される大道具の中で、代表的な「山台」(やまだい)について解説します。
どうでしょう?それぞれ大きさ、高さ、色が違いますね。
まず赤と青の山台ですが、こちらは「毛氈」(もうせん)と呼ばれる、フェルト地の布やネルの布をかけた物です。邦楽演奏などの雛壇(ひなだん)で使われます。
この2色が一般的に使われる色で、中には緑や紫といったものもあります。
黒と灰色の山台は「地(じ)がすり」と呼ばれる、布をかけた物です。
こちらは歌舞伎だけでなく芝居などの公演でも使われています。色も様々です。
この「毛氈」と「地がすり」の用途の違いですが、基本的に「毛氈」の方は折り被せてあるだけで、固定はしていません。これは上に座るのみですので、長期公演ではない限り、固定の必要が無いからです。また土足で上がることもありません。
「地がすり」の方ですが、こちらは上で出演者が演奏や芝居をされる場合がありますので、釘等でしっかり固定されています。また台上に張ってある布が滑りやすい場合は、パンチカーペットを張ります。
最後に「パネル」がついたものですが、主にコーラスやオーケストラ用の雛壇で使われています。こちらは台上には何も引かず、前のみ、飾りをしています。
このように、同じ雛壇でも使う状況や見せ方によって替えています。

それでは中はどのようになっているかというと・・・・

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上に乗っているのが「平台(ひらだい)」です。
舞台の基本備品のひとつで、どの劇場やホールに行っても必ずあります。
寸法は様々ですが「サブロク」と呼ばれる3尺×6尺、厚さ4寸のものが基本です。
大体90㎝×180㎝、厚さ12㎝です。
他にも4尺×6尺、6尺×6尺、3尺×3尺と様々な「平台」があります。
それぞれ「ヨンロク」、「ロクロク」、「サンサン」といった具合に呼ばれています。

次に「平台」の下に、箱や骨組みのようなものがありますが、この箱のようなもの、その形の通り「箱足(はこあし)・箱馬(はこうま)」と呼びます。
寸法が面によって違います。「箱馬」の向きを変えて、平台と組み合わせると、高さが1尺、1尺4寸、1尺5寸の3種類が出来上がります。
次に奥の骨組みのようなものですが「開き足(ひらきあし)」といいます。
平台の幅によって専用のものがあり、「平台」と組み合わせた高さは2尺1寸、2尺8寸となります。


最後に一番低い台で使われている角材は「木台(もくだい)」といいます。
こちらは平台と組み合わせると、高さ7寸になります。
階段の段は基本的に7寸、約21㎝ごとに上がっていきますので、
7寸、1尺4寸、2尺1寸、2尺8寸といった具合に雛壇が組めるようになっています。

 


 

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