反響板(音響反射板)とは、おもにピアノやオーケストラなど、生演奏において、
効果的に音声を反射させ、客席に聞こえやすい響きを届けるための設備です。
反響板はそれぞれのホールの特徴を生かし設計され、様々な種類やデザインやタイプがあります。
【音響反射板タイプ】
天反(天井)、側反(両サイド)、正反(正面奥)で舞台を囲うタイプ。
大掛かりな設備のため、操作盤で機構を操作して設置します。
素舞台と比べると、四方が反響板で覆われているのがわかりますでしょうか?
天井や両サイドに抜けてしまう音や吸音を低減し、効果的に音の反響を発生させることが出来ます。
多くの施設は舞台上部に天井からワイヤーで吊り下げて収納されています。
【組立移動式音響反射板タイプ】
複数枚のパネルを組み合わせて設置するタイプ。
設備として音響反射板のない施設において、残響効果を高めるために使用します。
キャスターがついているため、移動がしやすく、舞台の仕様に合わせて様々なレイアウトに出来ることがメリットです。
【音響可変装置】
舞台上だけでなく、客席側でも残響をコントロール可能な設備。
穴が空いている状態と、閉まっている状態の二種類があるのがわかりますでしょうか?
空いていると吸音効果、閉まっていると残響効果が発生する仕組みになっています。
マイクを使用した講演会などでは、客席で反響が発生すると、かえって音が聞きにくくなることもあるため、調節出来るようになっています。
穴が空いている 穴が閉まっている
【もう一つのホールの顔】
客席から見たステージ全体の雰囲気が変わることから、ある意味もう一つのホールの顔とも呼べる反響板です。
クラシックの演奏会などでホールにお越しの際は、どの様な装いの反響板があるかと目を向けてみると、違った楽しみ方が増えるかもしれません。
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