PACでは年齢・性別・学歴・職歴に縛られず様々な人が働いています。
1人ひとりのバックグラウンドは違っても、想いはひとつ。「舞台を通じて、お客様を笑顔にしたい」
その想いを胸に、PAC社員が描くキャリアストーリーをご紹介します。
■プロフィール
川内 佑輔さん
2006年入社 音響担当
電気通信系大学卒
■職歴
音響公演セクション
東京国際フォーラム
三郷市文化会館
三越劇場
※2025年4月当時の情報です。
ツマミがいっぱいついた音響卓が格好よかったんです
「ツマミがいっぱいついた音響卓が格好よかったんです」とこの業界に入ったきっかけと冗談めかす。
本当は、映像エンジニアの父から手ほどきをされ、スポーツ中継の仕事を手伝ったことだったかもしれないと振り返る。
放送中継車にはモニターはじめ多くの見慣れぬ機材が所狭しと並んでいた。
黒い服を着たエンジニアたちが、それぞれのポジションを担当するカメラマンたちに指示を出し、モニターを見ながらカメラ映像を切り替え放送に臨んでいた。
ツマミがいっぱいついていた。エンジニアたちも格好よかった。
何となく毎日スーツを着る生活は想像できなかった。
とはいえ、式典などで舞台上の転換作業があるときはスーツ着用も必要で、そんなことがあるとは知らなかったと笑う。
※当社を認知したのはユニフォームのほか、ジャンパーが格好よっかたからという社員も在籍し、現在も活躍しています。
興味と好奇心
電気通信系の大学を卒業した。音響の仕事は入社してからだ。
配属された事業所では、最初は何も分からず専門学校卒業の同期が正直羨ましいこともあったと今だから打ち明ける。
就職のために生まれて初めて京都にある実家を後にしていた。
おいそれとは戻ることもできず、持ち前の興味と好奇心で経験を積み上げてきた。
「何だかんだいってもこの仕事が好きなんです」と孤独や焦りを克服した理由を分析した。
現在は三越劇場のスタッフリーダーを勤める。歌舞伎、落語、日本舞踊、素浄瑠璃、長唄...古典芸能とされるものには全く縁がなかった。
国宝級ばかりのホンモノを間近に見ているうちに、名題、番組、ネタを聞くだけで、舞台装置、上演時間、必要な機材を気付けば想像できるように。
今では平成中村座、歌舞伎座において、歌舞伎公演の音響効果を任せられるまでになった。
また、2024年2月に労働安全衛生法が改正され、テールゲートリフター特別教育が必要となり、手を挙げて社内講師を勤める。
ジムとダーツ
休日はジム通いとダーツに勤しむ。
本番のオペレーターになると、長時間にわたって同じ姿勢でいることもあり、関節をはじめ身体を動かすことが心地いいという。
ダーツは20年ほど続いている。
投げる羽のような形状をしたものがダーツ、先端の針の部分からチップ、バレル、シャフト、フライトによって構成される。
特に重要なのは重りの役割をするバレル。持ちやすさ、投げやすさによって、重い材質のタングステン、軽い材質の真鍮、形状もストレート、スタンダード、魚雷型、砲弾型など重心が様々だ。
バレルの表面にはカット加工が施され、装飾としても個性があふれる。最近、お気に入りにタングステンのバレルが加わったそうだ。
「自然とダーツの楽しさにハマってしまいました」と笑う。
緊張と緩和、集中と解放...オペレート業務にも通じるのかそういうものが好きなのだろう。
自分が楽しめているか
失敗して悔しい思いをし、なぜ失敗したのか原因分析を続けてきた。
「入念な準備をして次は上手く出来るようになった」とそれが自分の成長を感じるときだという。
しばらくすると、慣れてきたころに自分では思いつかないような仕事に遭遇するらしい。
「これは自分が成長できるチャンスかもしれない」と楽しむようにしている。
格好よくて好きで入った業界なので、「自分が楽しめているか大事にしたい」と語る。
稽古から準備作業は大変なことも多いが、古典、新作にこだわることなく、これからも芝居の仕事を続けるのが夢だという。
公演中の出演者への拍手も自分への拍手だと錯覚する舞台人の特権に味をしめてしまったと顔をほころばせた。
この仕事が好きな理由がひとつ増えていた。
写真はMIDIコントローラ。メインとバックアップの2台同時再生したいと試作器と改良器を自作。
PCと接続して音源のGOやSTOPなどをコントロールする。
最近になって製品が発売されるようになり、既製品を使用するようになったという。
その他のキャリアストーリー
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- 時間と空間をお客様と作り変える「舞台さん」
- 有働 正道さん 1999年入社 舞台担当
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- 超一流を見て、触れて、交わして、成長する
- 立川 大介さん 1997年入社 音響担当
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- 次の機会にも是非この人でと言われるように
- 千坂 茜さん 2017年入社 照明担当
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- 舞台の生でしか味わえない緊張感と感動
- 羽柴日菜子さん 2018年入社 音響担当
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- 出演者が気持ちよく舞台に立ってもらえるように
- 有賀 はるなさん 2018年入社 舞台担当
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- 先輩社員として志すもの
- 及川 正勝さん 1977年入社 照明担当
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- 大変な現場の時こそ楽しみたい
- 山本 雄介さん 2012年入社 照明担当
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- でき得る限り親身になれるように
- 藤木 理成さん 2001年入社 音響担当
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- 芝居の仕事を続けるのが夢
- 川内 佑輔さん 2006年入社 音響担当