キャリアストーリーVol.04
インターンを機に「音響」から「大道具」へ

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PACでは年齢・性別・学歴・職歴に縛られず様々な人が働いています。
1人ひとりのバックグラウンドは違っても、想いはひとつ。「舞台を通じて、お客様を笑顔にしたい」
その想いを胸に、PAC社員が描くキャリアストーリーをご紹介します。

■プロフィール
岸本 真人さん
2016年入社 舞台担当
専門学校卒

■職歴
日本橋公会堂
森のホール21 (松戸市文化会館)

※2020年1月当時の情報です。

体の中に火をともしたのは"理不尽さ"だった

岸本さんこだわりの道具の柄は自分でつくった。愛着もひと際だ。

「こんなこともできねぇのかよ!」。岸本さんの大道具志望は、この一言から始まった。当時、専門学校のインターンシップで、ある公演の舞台チームに配属されていた。担当は"転換"。そこでベテランスタッフからの怒声を浴びた。大道具、ましてや転換の経験なんてゼロのインターン生には厳しい一言だった。悔しい、恥ずかしい、腹が立つ、理不尽だ......いろんな感情が湧き上がった。専門学校では音響を学んでいたが、入社時には「大道具」を志望した。

苦労も多いけれど、できた時の安心感が半端ない

釣りは趣味のひとつ。釣れなくてもリラックスできるという。

最初の配属は日本橋公会堂。古典や和物が中心の劇場で、大道具(舞台)として働き始めた。会社設立時から歌舞伎の裏方をやっていたPACでは、古典一筋のベテランも多い。どんな仕事でも「良い」とは言ってもらえないことがほとんど。良し悪しは役者が決めるからだ。先輩が見ているのはその仕事、作業が及第点かどうかに絞られる。

岸本さんが、先輩から初めて「ギリギリ合格点かな」と声をかけてもらったのは、日本舞踊「鷺娘」の公演だった。鷺娘は早着替えが何度もある演目。そこで初めて、紙雪を降らせる担当をした日に評価の言葉を聞いた。「次の公演からは何も言われなくなり、上手くできてるのかなと安心した記憶があります」と岸本さんは照れる。

紙雪を降らせるには、強弱やタイミングといった技術だけでなく、作品への理解も求められる。その場面に合う雪のあり様とは何かを知るために、岸本さんは先輩の後ろについて動きを覚え、歌詞を覚え、降らせ方やタイミングの取り方をメモし、何度も練習したという。

社員の数だけ学びがある!という魅力

森のホール21での仕事は、ツアー公演などの外部スタッフの対応や、学校、自治体行事などで利用するお客様の対応も多い。舞台担当としての作業は、反響板を組んだり、台組みをしたりしながら、舞台進行を担当すること。そして催事のない日は、次の催事の準備をしたり、奈落で仕切りや収納をつくったり、平台などの修繕作業を行っている。

岸本さんが目指しているのは、どんな催事でも任せられる「道具さん」だ。バレエなどの洋物、芝居、歌もの、和物などさまざまな催事を経験していきたいと話す。PACなら経験を積む機会がたくさんあるという。

「僕らは、配属された事業所で先輩に学びながら成長していきます。催事の規模が大きい時は、別事業所から増員された人たちと一緒に仕事をします。そして時々外回り(外部の現場)に行き、社外から指名されるような先輩の仕事を見て、いつもと違うやり方、考え方を吸収します。『なぜこのやり方なのか?』と思ったら聞きます。すると、どの先輩も理由だけでなくそうしている背景も答えていただけます。だからこそ社員数が多いことはこの会社の魅力の一つだなと思っています」

PACのことをもっと知るために